6000種類もある世界の言語

世界には、6,000種類以上もの異なる言語が存在するといわれています。そして、子どもたちはどのような言語であっても、同じくらいのスピードで話すことができるようになります。

それぞれの言語は、物事を指示する特有の「語」をもっています。日本語圏の赤ちゃんなら「niwatori」という音が〈ニワトリ〉を意味していることを知る必要がありますし、フランス語圏の赤ちゃんなら「poule」という音が〈ニワトリ〉を意味することを知らなければなりません。

また、物事をどのように呼び分けるかということ以上に、それぞれの言語にはもっと大きな違いがあります。

頭の中にある考えは、言語によってさまざまな仕方で表現することができます。たとえば、ある言語では代名詞の単数形と複数形を区別します (英語の場合、it (それは) とthey (それらは) を区別しますよね)。また、別の言語には、双数形 (dual pronoun) をもつものもあります。アラビア語の場合、ニワトリが2羽いるときには「huma (هما)」を、3羽以上いるときには「honna (هن)」を代名詞として使います。ほかに、三数形や四数形の代名詞をもつ言語や、代名詞を必要としない言語も存在します!

イラストにあるように、英語かアラビア語、日本語、あるいはフランス手話では、2つのまとまりをどのように表現するかの方法がそれぞれ異なります。英語圏であれば、子どもたちは複数形代名詞の「they」を使うことを学ぶでしょう。この代名詞は、2つ以上のまとまりであればどのようなものにでも使うことができます。

英語:
They are playing
(彼らは遊んでいる)

アラビア語ではどうでしょうか。この場合、子どもたちは双数形代名詞の「هما」を使うことを学びます。この代名詞は、2つのまとまりに対してのみ使うことができます。

アラビア語:
هما يلعبان (Huma yalaaban)
(2つの彼らは遊ぶ)

フランス手話の場合も、子どもたちは双数形代名詞を使うことを学びます。このとき、親指と人差し指の指先同士を離すことで、双数形を表現することができます。フランス手話には、このような双数形だけでなく、3つのまとまりや4つのまとまりを指示する代名詞も存在します。

フランス手話:
手を左右に往復運動させながら、親指と人差し指の指先同士を離す。そのあと、両手の親指と小指を立てた状態で、前腕ごと回転させる。
(2つの彼らは遊ぶ)

日本語の場合、代名詞を使わない表現も多く見られます。したがって、子どもたちは代名詞のない表現についても知らなければなりません。

日本語:遊んでいるね

子どもたちがどのように言語を知っていくのかをよりよく理解するために、科学者たちは多くの言語にまたがる現象を研究しようとしています。たとえば、同じ研究を世界中のさまざまなところで実施して結果を比較するという素晴らしい国際的な取り組みも存在します。このようにして科学者たちは、英語のような特定の言語の発達に留まらず、子どもたちがどのようにして、あらゆる言語を学ぶのかを知ろうとしているのです。

次回は、子どもたちがどのようにしていくつもの言語を学ぶのかについてお話しします!

科学的な参考資料:

Evans, N., & Levinson, S. C. (2009). The myth of language universals: Language diversity and its importance for cognitive science. Behavioral and Brain Sciences, 32(5), 429-448.

Dryer, Matthew S. & Haspelmath, Martin (Eds.) (2013). The World Atlas of Language Structures Online. Leipzig: Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology.



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