子どもたちは、質問しているのか、単に話しているだけなのかの違いをどのように学ぶのでしょうか?

子どもたちは、質問しているのか、単に話しているだけなのかの違いをどのように学ぶのでしょうか?

質問の仕方には様々な方法があります。例えば、週末にパーティーがあるとして、友達が来るかどうか尋ねる場面を思い浮かべてみてください。このとき、あなたは次のように尋ねるかもしれません。

(1)リカはパーティーに来るの?

もしくは、こういう聞き方もあるでしょう。

(2)リカはパーティーに来る?

どちらの場合も、話し方のイントネーションが変わります。話している文の終わりに向かってイントネーションが上がっていくでしょう。これは、単に「タクヤはパーティーに来るよ」と話すときの言い方とは大きく異なるように聞こえると思います。

もし単語の意味が分からなくても、話し方のイントネーションを聞けば、質問なのか単に話しているだけなのかを聞き分けることができるはずです。ぜひこの記事の下部にある音声を聞いてみてください。

赤ちゃんも、イントネーションを聞いて、質問なのか話しているだけなのかを区別できると言われています。単語の意味や文法的構造を知らなくても、これらの聞き分けは可能なのです! 言語にもよりますが、生後5ヶ月の赤ちゃんでもこうしたイントネーションを区別することができると言われています。言語習得において、イントネーションはとても便利な手がかりなのです! これに関連して、リズムがいかに優れた手がかりであるかを紹介したこちらのコミックもぜひ読んでみてください (「赤ちゃんはどのようにしてことばを学び始めるのですか?」「産まれたばかりの赤ちゃんは、どのような手がかりを使って言語を習得するのでしょうか?」)!

単語の意味がわからなくても、質問しているのか、単に話しているだけなのかがわかる例①
単語の意味がわからなくても、質問しているのか、単に話しているだけなのかがわかる例②

科学的な参考資料:

Frota, S., Butler, J., & Vigário, M. (2014). Infants’ perception of intonation: Is it a statement or a question?. Infancy, 19(2), 194-213.

Goodhue, D., Wehbe, J., Hacquard, V., & Lidz, J. (2021, September). The effect of intonation on the illocutionary force of declaratives in child comprehension. In Proceedings of Sinn und Bedeutung (Vol. 25, pp. 307-324).