言葉を自分で書いてみよう

上段左のコマ:「『どう書くのかな?』ゲームをやろうよ!」
上段右のコマ:「『くま』(bear) はどう書くかな?」
※子どもは『くま』(bear) を間違えて『ナシ』(pear) と書いてしまいますが、「あなたが書いたのはこっち (ナシ) だねというように、カードを使って楽しく遊びながら、読み書きの力を育んでいます。

「リテラシー(読み書きの力)」には、読むことと書くことの2つの面があります。この2つを分けて、一度に教えるのは読むことだけ、もしくは書くことだけにした方が、子どもは簡単に読み書きできるようになると思う人もいるかもしれません。しかし、読み書きの力をつけるには、読むことと書くこととをまとめる方が実は効果的なのです。

読むことと書くことが組み合わさると、子どもは(読むことや書くこと単体だけでなく)それら2つのつながりも学ぶことができます。これは読み書きの発達において、重要なポイントの一つになります。

読むことと書くことの両方を含んだ遊びの例として、「どう書くのかな?」ゲーム (guided inventive spelling) を紹介します。このゲームでは、最初はどう書くかを見せたり聞かせたりせずに、子どもに言葉を書いてもらいます。たとえば、子どもにモノや写真を見せて問題を出します。問題を出されたら、子どもは自分が思った通りにその言葉を書いてみます。そして、書かれた文字が正しいかどうかにかかわらず、大人がその文字を声に出して読み上げます (たとえば、「かな」が「かな」になっているかもしれません)。このような遊びを通して、読むことと書くこと、音と文字とのつながりに子どもが目を向けることを促せるかもしれません*。このゲームでは、「正しく書かなきゃ」とプレッシャーを与えないことが大切です。たとえ間違えていても、「新しいことば (文字) を発明したね!」などと笑い合って、学びを楽しい遊びにできると良いですね。

このゲームを、料理やお風呂のような毎日の活動に組み合わせるのも良いでしょう。文字のカードを作って磁石で冷蔵庫にくっつけて、台所に関連する言葉を書いてみることもできるでしょうし、お風呂に関連する言葉を石鹸の泡で書いてみることもできます。きちんと座ってお勉強をする必要はありません。こうすることで、大人の側の負担は小さくなり、子どもの方は学ぶのがもっと楽しくなります。

* 日本語の文字 (ひらがななど) は、アルファベットに比べると文字の形が複雑です。まだ自分では文字を書けないけれど、文字に興味はある、といった子どもに対しては、それぞれの文字が書かれたカードを用意して、カードを並び替える遊びにしても良いかもしれません

科学的な参考資料:

Sénéchal, M., Ouellette, G., Pagan, S., & Lever, R. (2012). The role of invented spelling on learning to read in low-phoneme awareness kindergartners: A randomized-control-trial study. Reading and writing, 25(4), 917-934.



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