テレビから学ぶ

テレビを見ているとき、子どもはじっと集中しているように見えます。しかし残念ながら、このとき子どもが何かを積極的に学んでいるとは限りません。研究によると、3歳未満の子どもはテレビやビデオからはあまりうまく学べないということが分かっています。一方で、子どもが大きくなってきたら、適切に使用すればテレビは教育の補助になりえます。その際は、テレビの「内容」 (content) と、テレビを見る「状況」 (context) に留意することが大切です。「内容」は、実生活に結びついているものがおすすめです。そうすることで、子どもはテレビで見たものと自分の経験とのつながりを積極的に見つけ、学んだことを自分のものにすることができます。また、テレビの内容について説明したり、話題を広げたりしてくれるような大人 (もしくは友達) と一緒にテレビを見る「状況」をつくるとよいでしょう。

理想的には、テレビは子どもと大人が一緒に (そして、やりとりをしながら) 見るようにすることが望ましいです。たとえば、ペットについてのドキュメンタリー番組を見ながら、「おばあちゃんのところにネコちゃんがいるよね! 今テレビに映ってるのとそっくりじゃない?」などと、実生活と内容とをつなげるような声かけをすると良いでしょう。

もちろん、家事をしたり、テレワークをしたり、夜あまり眠れていなかったり、仕事が忙しかったりといった状況で、子どもとずっとコミュニケーションを取り続けるのはとっても大変です。もし仕事を終わらせないといけなかったり、ひと休みしたりしたいときには、子どもがテレビを見ている時間をそのような時間にあてて、子どもがテレビを終わったあとに感想をたずねるなどして会話をするという方法もあります(「罪悪感なく30分の静寂を!」もぜひ読んでみてください)。

次回は、画面をもつさまざまな種類のデバイスを挙げ、そのなかのどれがことばの発達に好ましいのかということについてお話しします。お楽しみに!

科学的な参考資料:
Lytle, S. R., Garcia-Sierra, A., & Kuhl, P. K. (2018). Two are better than one: Infant language learning from video improves in the presence of peers. Proceedings of the National Academy of Sciences, 115(40), 9859-9866.

Strouse, G. A., O’Doherty, K., & Troseth, G. L. (2013). Effective coviewing: Preschoolers’ learning from video after a dialogic questioning intervention. Developmental Psychology, 49(12), 2368




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